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「時の流れ」をとり戻す ~大震災の教訓と未来

  • ほんとうに大切なものは何か
  • 平常時と非常時は想像力でつながる
  • 再生に向けて英知を結集する

「3.11」以降、あなたの「時間」はどんなふうに流れているでしょうか。 大地震と津波、原発事故が襲いかかった被災地には、まだ時間が止まったままの方々がいます。ある福島県の仮設住宅で、独りで暮らす男性が、こう洩らしました。

「一日は、うんざりするほど長い。でも何もできない一週間があっという間に過ぎる。そのくり返しで、一年経った。何も変わっちゃいない」。彼は、津波で家族を失ったうえに放射能の影響でわが家へ戻れません。一週間より一日のほうが長い。そんな逆転した時間感覚のなかに身を置いています。

私たちは、自身や家族、仲間、組織、何らかの成長を「未来」という目標に託して、過去から現在、将来へと流れる時を生きています。しかし存在の根幹が断たれるような絶望に直面すると、この感覚が壊れてしまいます。未来を信じられなくなるからです。東日本大震災は、一人ひとりの「時の流れ」を破壊しました。では、かけがえのない時の流れをとり戻すには、どうすればいいのでしょう。
 もう一度、未来という目標を具体的に創造することです。 そのためにKKEは何ができるのか。内側をじっくりと覗きこんでみました。

「3.11」は、貴重な教訓を残しています。まず人間にとって「ほんとうに大切なものは何か」を教えてくれました。生命をつなぐ食料やエネルギー、建物、医療、情報、コミュニティー……ハードからソフトまで大切なものが浮かび上がりました。
 「平常時と非常時は想像力でつながる」ことも、思い知らされました。ふだんから「想定」よりも「想像」の幅を広げておくことがどれだけだいじか痛感しました。1年が過ぎて、復旧、復興へと「再生に向けて英知を結集する」ことが問われています。

これらの教訓をよりどころに、もう一度、確かな時の流れをとり戻すため、KKEの技術体系を「備える」「救う」「甦らせる」「こしらえる」と四つのキーワードに集約してみました。キーワードでくくられるテクノロジーは、個々に分立しているわけではありません。互いに連携し、影響し合いながら、高まっていきます。

その大きな循環から、未来という目標を創造したい。そう私たちは願っています。